寺小屋[十日市・土橋]。炭火のタンと、店主が愛した自家製ラーメン。

十日市・土橋

21時前。舟入川口町の電停を降り、すぐ右手に灯る赤提灯に引き寄せられる。ここが、今夜の「寺小屋」だ。仕事の緊張を、炭火の熱で溶かしたくなった。

カウンターで対峙する、炭火の熱気

引き戸を開けると、香ばしい煙の香りが鼻をくすぐる。
全18席。だが、一人客を静かに受け入れてくれるカウンターが、私の特等席だ。
店主が炭火と対峙する姿を眺めながら、まずは冷えたビールを。
「みんなが集える場所を」という店名の通り、気負わない空気が心地よい。

厚切りタンと、本気のシメ

品書きの筆頭、厚切りタンを頼む。
炭火でじっくりと火を入れられたタンは、驚くほど柔らかく、それでいて心地よい弾力を返してくる。
特製のスパイス塩が、肉の旨みを鋭く引き立てる。
刺身の盛り合わせを挟みつつ、今夜の目的へと向かう。
自家製ラーメン。居酒屋のそれとは思えない、店主が豚骨から炊き出した本格派だ。
濃厚なスープが、酒の後の身体に染み渡る。

三千円の充足と、明日への足音

1時間半。三千円台。
出張の夜、これほど満足度の高い締め括りは、なかなかない。
店を出ると、十日市の夜風が少しだけ軽やかに感じられた。
胃袋も心も、静かに満たされている。
また、ひとりで来ればいい。

アクセス 舟入川口町駅から徒歩1分
営業時間 18:00 – 23:00
定休日 火曜日
一人予算 3,500円